「清酒」について説明出来る人はどれくらいいるでしょうか?
多くの人が、「日本酒のこと」や「透明の酒」くらいにしか把握していないのではないでしょうか?
では「生酒」はどうでしょうか?
こちらも「生のお酒」など、なんだかぼんやりとした回答が多いようです。
どちらも正解なのですが、回答としては、80点くらいでしょうか。
具体的に違いがわかれば、理解も深まることでしょう。
「清酒」と「生酒」について、クリアにしていきましょう!
「生酒」とは?
生酒とは一度も「火入れ」していない日本酒のことをさします。
「日本酒」というカテゴリーの中の「生酒」なのですね。
では、キーワードとなった「火入れ」とはなんでしょう?
「火入れ」とは、日本酒を60℃前後で加熱し低温殺菌することです。
熱することで、日本酒の熟成を進ませる酵素の働きを停止し、「火落ち菌」という菌を死滅させ、日本酒が白濁することを防ぎます。
腐敗や劣化を防ぐのに重要な工程なのですね。
安定した製品作りに欠かせない工程です。
日本酒は通常、二度ほど「火入れ」を行います。
ただし、「火入れ」を行うと、風味や口当たりが変わってしまいます。
「生酒」はこれを避けるため、「火入れ」を行いません。
生酒は、新鮮さがとても重要です。
加熱処理をしていないので劣化が早く、一般のスーパーや酒屋での取り扱いが難しく、地元や酒蔵でしか味わえません。
当然保存は、冷蔵保存です。
「生酒」は、酵母や微生物が生きています。
高温多湿の場所では、それらが活発に活動してしまい、味の劣化が早く進んでしまいます。
「生酒」は、新鮮さが命なので開封後は早めに飲みきりましょう。
私が初めて生酒をいただいたのは、旅先のお蕎麦屋さんだったのですが、その時は、「生酒」がどういうものかを知りませんでした。
日本酒を頼んだら、お店の方に、「今、生酒あるからそちらにしませんか?とても美味しいですよ。」と勧められました。
よく冷やされていて飲んでみたら、とてもまろやかで口当たりがよく、「なんだこれは!」と思いました。
また、お蕎麦ととても相性が良いです。お勧めです!
口当たりが良いので、普段日本酒が辛く感じる方も、美味しくいただくことが出来ます。
季節は、冬本番から春くらいまで出回りますので、ぜひ試してみてください!
「清酒」とは?
「清酒」=「日本酒」と思っている方も多いのではないでしょうか?
間違いではありません。
「清酒」とは、アルコール度数22度未満の「日本酒」のことです。
そして、原料に必ずお米を使い、「濾す」工程が必須です。
それなので、「どぶろく」のように「濾す」工程がない場合は、「清酒」ではなく、「その他の醸造酒」となってしまうのですね。
では、22度を超える日本酒は日本酒ではないのでしょうか?
法律上では、22度以上は、リキュールという表示になります。
「度数」と「濾してあるか」という点がポイントになっているのですね。
「清酒」を基本に考えると、「生酒」や「どぶろく」がどういう位置づけかハッキリします。
清酒は火入れをするけれど、生酒は火入れをしない。
清酒は濾す工程があるけれど、どぶろくは濾さない。
このように理解していれば、生酒だから、フレッシュなうちが飲みごろで、早めに飲んだ方が良いということが、わかるようになってきます。
お酒は一番そのお酒の美味しい飲み方を知って、美味しくいただくのもテクニックの一つです。
また、「清酒」は、ラベルに「日本酒」との表記でもOKとされており、「清酒」と表示のないものもあります。
「日本酒」とだけ表記がある場合は、「清酒」です。「清酒」の中にも、「大吟醸」、「純米吟醸」、「純米酒」など、8種類ほどに分類されています。
これは、原料屋お米の精米歩合で分類されています。
次の段階としてこういったことも押さえていくと、お酒のラベルを見るのが、とても楽しくなりますよ!
そして、意識して飲み続けていくと、自分の好みのお酒というものを探しやすくなります。
闇雲に手当たり次第飲むより、ずっと近道ですよね!
まとめ
日本酒という同じカテゴリー内にも、清酒、生酒など製法によって分かれているのがわかりました。
ポイントは、「火入れ」しているか?度数は何度か?濾してあるか?です。
「生酒」にとても興味が湧きませんでしたか?
現地まで趣いて、飲むというのもなかなか乙ですよね?
生酒は旅行先などでぜひ、トライしてください!
「酒」と言えば、昔は普通に日本酒を指していた時代とは違い現在は、色々な国のお酒が飲めるようになりました。
その中で、日本酒は今、敬遠されている状況です。
ですが、先日外国人の友人と飲む機会があって、日本酒を飲んだのですが、友人は日本酒を口にして、とても感動していました。
自分はワインが一番好きだけど、それよりも勝ると言っていました。
なんだかとても嬉しかったです。
日本人である私たちが、日本酒について知らないことは、すごく悲しいことだと思います。
ぜひ日本酒を身近に感じられるように色々なことを知って、たまにでもいいのでビールの代わりに日本酒を飲みましょう。
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